小型化が進んでいる20W充電器。
しかし、20Wで最小クラスのAnker 511 Charger (Nano Pro)は電源プラグが折り畳めないという欠点がある。
今回レビューするCIO Mate Charger001はAnker 511 Charger (Nano Pro)とほぼ同じサイズなのに電源プラグが折りたためることが可能。実用的にはどうなのかレビューしていく。

どうも、アイカワです。メーカー開発職としての視点から家電選びを支援するためレビューブログを運営中です。
CIO Mate Charger001のGood pointとBad point
Good point | Bad point |
---|---|
サイズが世界最小クラス | 価格が高め |
電源プラグが折り畳める | 温度が高め |
カラーバリエーションあり | |
国内メーカー品 | |
保証期間が1年 | |
PPS対応など対応充電規格が豊富 |
CIO Mate Charger001の仕様はこちら
項目 | CIO Mate Charger001 (CIO) | 【参考】 Anker 511 Charger (Nano Pro) | 【参考】 20W USB-C電源アダプタ(Apple) |
---|---|---|---|
外観 | ![]() | ![]() | ![]() |
価格 | Amazon価格 \1,960(通常) \1,780(セール時) | Amazon価格 \1,690(通常) \1,340(セール時) | Amazon価格 \2,668(通常) \2,265(セール時) |
出力電力 | 20W | 20W | 20W |
出力 | 5V=3A / 9V=2.22A PPS対応 | 5V=3A / 9V=2.22A | 5V=3A / 9V=2.22A |
サイズ | 約30 x 29 x 31mm | 約30 x 30 x 30mm (プラグ部除く) | 約42 x 27 x 41mm (プラグ部除く) |
重量 | 約35g | 約34g | 約58g |
ポート数 | 1ポート(USB-C) | 1ポート(USB-C) | 1ポート(USB-C) |
USB PD対応 | ○ | ○ | ○ |
PPS対応 | × | × | × |
プラグ折り畳み | ○ | × | × |
カラーバリエーション | モスグリーン シェルピンク ナチュラルホワイト ライトブラック | A2637116 (ダークグレー) A2637126 (ホワイト) A26371Q6 (パープル) A2637136 (ブルー) A2637157 (ピンク) A26371G6 (グレイッシュブルー) | × |
メーカー保証 | ○ 12ヵ月 | ○ 18ヶ月保証 + 6ヶ月 (Ankerで会員登録後) | ○ 12ヶ月 |
CIO Mate Charger001を開封&外観を観察する

カラーバリエーションは4色
カラバリが豊富は4色。充電器のカラーといえばブラックやホワイトがほとんどのイメージ。
そんな中、モスグリーンとシェルピンクも選ぶことができる。
開封~中身を確認
中身は充電器本体と取扱説明書とペラ紙が同梱。
取扱説明書は表が日本語、裏が英語表記になっている。CIOは日本メーカーのため日本語の説明がしっかりしている。


外観を観察
このキューブ形状が特徴で、POPなデザインは好印象。
表面処理はシボ加工が施されており、質感が良い。


プラグ側には各種仕様。もちろんPSEマークもあり安全性に問題は無い。

外観を競合製品と比較
競合製品のAnker 511 ChargerとApple充電器と外観を比較してみる。
Charger001(CIO)とAnker 511 Chargerは同じサイズ感。かわいらしいデザインを好むのであればCharger001(CIO)が良いのかなと思う。



サイズと重量を実測して確認してみる
重量を確認
Charger001(CIO)の重さは実測で34.9g、メーカー仕様(約35g)通りだった。
Apple純正20W充電器は実測で57.8gに対しては23g、Anker 511 Charger (Nano Pro)に対しては1.5g軽いことが分かる。

サイズを確認
Charger001(CIO)のサイズは仕様通り約30 x 29 x 31mmだった。
サイズ比較ではAnker 511 Charger<Charger001(CIO)<Apple純正20W充電器の順だった。
✓Charger001(CIO)のサイズ



✓Anker 511 Charger (Nano Pro)のサイズ



✓Apple純正20W充電器のサイズ



Charger001(CIO)をレビュー&性能検証
Charger001(CIO)を性能検証
電力密度を確認(1cm3当たりの電力)電力密度を確認
✓Charger001(CIO)
体積:3.1cm×2.9cm×3cm=27cm3
電力密度(1cm3当たりの電力):20W/27cm3=0.74W/cm3
✓Anker 511 Charger (Nano Pro)
体積:3cm×3cm×3cm=27cm3
電力密度(1cm3当たりの電力):20W/27cm3=0.74W/cm3
✓Apple純正20W充電器
体積:4.2cm×2.7cm×4.1cm=46.5cm3
電力密度(1cm3当たりの電力):20W/46.5m3=0.43W/cm3
これより、Apple純正20W充電器よりもCharger001(CIO)とAnker 511 Charger (Nano Pro)は
約1.7倍の電力密度だった。
電力重量比(1g当たりの電力)を確認
✓Charger001(CIO)
電力重量比(1g当たりの電力):20W/34.9g=0.57W/g
✓Anker 511 Charger (Nano Pro)
電力重量比(1g当たりの電力):20W/36.5g=0.55W/g
✓Apple純正20W充電器
電力重量比(1g当たりの電力):20W/57.8g=0.35W/g
これより、Apple純正20W充電器よりもCharger001(CIO)とAnker 511 Charger (Nano Pro)は約1.6倍の電力重量比だった。
Charger001(CIO)の方がAnker 511 Chargerよりもわずかに1gあたりの電力が大きく、性能が高いことが分かった。
体積と重さともにApple純正20W充電器に対して同じW数なのに約1.6倍以上小さく、軽い。
Charger001(CIO)は持ち運ぶには打ってつけのようだ。
対応規格を確認
USBテスタを使用して実際に対応している規格を確認してみた。
対応している規格は下記の通りQC4+,PD3.0/PPCなど主要な急速充電規格に対応していることが確認できた。
- Apple 2.4A
- QC2.0
- QC3.0
- QC4+
- PD3.0/PPS
- Samsung-5V-2A
- Samsung-AFC-9V-12V
- Huawei-FCP-9V-18W
- Huawei-SCP-3.0~12.0V-25.0W

PDの対応出力電圧-電流を確認
- 5V-3A
- 9V-2.22A
- 12V-1.67
- PPS 3.3-11V-2A

実測で出力を確認
USBテスタ(AVHzY CT-3電子負荷付モデル)を使用して出力ワット数を実際に確認してみた。
PD5V-3Aでは最大15Wで出力、PD9V-2.22W、12V-1.67Aでは最大20W出力が出ていることが確認できた。

20W給電時の表面温度を確認(コンパクトだが思ったより温度が高い)
サーモグラフィ―を使用して20W給電時の充電器の表面温度を測定してみた。
結果は、CIOのCharger001が最も温度が高く約65℃にまで上昇した。やはり、最も密度が高い分放熱が難しいのだと思う。次に高いのはAnker 511 Chargerで約60℃、Apple純正20W充電器は約38℃で一番低かった。大きい分熱が他の2つと比較してこもらないためそこまで温度は上がっていない。

20W給電時のリップルを確認
リップルとは、簡単に言うと電圧の安定度合いです。これが大きいと電圧の変動が大きいため、機器に不具合を与えます。つまり、小さければ小さいほど性能が良いと言えます。
CIOのCharger001のリップルは103VでApple純正20W充電器のリップルは105mVと同等だった。Anker 511 Charger (Nano Pro)のリップルは124mVであり他の2つ比較して大きいことが分かった。CIOのCharger001はApple純正20W充電器と同等で電圧が安定していることが分かる。

コンパクトなので隣のコンセントに干渉しない
Apple純正20W充電器だと横幅があるせいでとなりのコンセントの機器に干渉することがある。
Charger001(CIO)やAnker 511 Charger (Nano Pro)ならコンパクトなため干渉しにくい。

コンパクトで高性能な分価格はそれなり
Amazonで通常価格は\1,960。セール時で\1,780。
Anker 511 Chargerはセール時で\1,350で400円程度Charger001(CIO)の方が高い。
しかし、電源プラグが折り畳めること、PPS対応など対応充電規格が豊富なことを考慮すると
この価格は納得できる。
こんな人におすすめ
今回レビューしたCharger001(CIO)はこんな人におすすめ。
- とにかく小さい急速充電器がいい
- 信頼性の高い日本メーカー品がいい
- 対応充電規格が豊富なものがいい
- デザインも重視したい
上記のように、性能もデザイン性も良く非常にクオリティの高い製品であると思った。
これを選んでおけば失敗することはないと思う。
今後のCIOの製品にも期待していきたいと思える製品だった。
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